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2015.3.31発行

勝手に読書

vol,22

勝手に読書伝説

失恋ショコラティエ

Special Interview

水城せとな

松本潤主演でTVドラマ化もされ、一躍話題をさらった『失恋ショコラティエ』。第36回講談社漫画賞少女部門、第2回ananマンガ大賞も受賞した大人気連載がついに完結を迎えました。連載を終えての心境を含め、水城せとな先生にお話を伺いました。

Profile

みずしろ・せとな/10月23日生まれ。てんびん座。A型。1993年に「冬が終わろうとしていた。」(小学館『プチコミック』4月号掲載)でデビュー。少女マンガ誌にとどまらずBL誌でも活躍。美しい描線で紡がれる骨太な物語が男女問わず熱い支持を得ている。

映画の予告編みたいなものが最初に見えてる感じ

――シーンやセリフ、キャラクターなど、何を核に作品を考えることが多いですか?
水城 シーン、セリフ、キャラクター(たち)、あとその関係性ですね。それらはバラバラではなく一体化しているもので、”こういう関係性にあるこういう人間同士がこういうことを想う、または口にする、行動する、そういう場面” が描きたい…という気持ちがコアになっていることが多いと思います。そういう、核になる場面を繋いだ、映画の予告編みたいなものが最初に見えてる感じです。
――漫画を描く制作過程のなかで、どの作業がいちばん好きですか? また、どの作業がいちばん苦手ですか?
水城 プロット、ネームまではとても楽しいですけど、作画は全く好きじゃないです。そういうことを口にするとますます好きじゃなくなって苦痛になってしまうので、答えない方が自分のためにはいいと思いますが……。
――漫画を描くときに欠かせないもの(嗜好品、音楽など)がありましたら教えてください。
水城 描くときは、音は何もないのが一番ラクです。プロットやネームのときは特に、音があるとツライですね。欠かせないものというか、意識的に水を飲むのを忘れないよう気をつけていますね。むくみ防止とか、体調管理のため。忙しくなると忘れがちなので。あとグロスが必須です……唇がすぐ乾くので………。
――編集者や周囲の方々からもらったアドバイスやエールで、特に心に残っているものを教えてください。
水城 もう亡くなってしまった方なんですけど、デビュー時の担当さんの言葉ですね。デビュー当時はその編集さんの描かせたいものとわたしがやりたいことが全く合致しなくて、学生だったわたしも幼かったので「じゃあやりません」みたいな感じでアッサリ距離を置いてその時は終わっんですが、10年後くらいに久しぶりにお会いしたとき、とっても優しい笑顔で再会を喜んで下さって、別れ際に「絶対に描き続けるんだよ! この世界にいれば、またいつか一緒に仕事ができるんだからね」と言って下さったことは印象深かったです。もし他の編集さんに言われても多分、「うーんまあ、描きたくなったら描かせて頂きますけど〜」みたいなユルい返事しかしないと思うんですけど(笑)。ちなみにその何年か後に本当にお仕事でご縁があって、『窮鼠シリーズ』後半〜完結まで、本当にお世話になりました。『窮鼠シリーズ』のことはとても評価して下さってて、完結して何年か後になっても「続編を描いてよ」なんて言って下さってたので、ご存命の間に少しはご恩返しができたのかな……と思っています。
――ご回答ありがとうございました。
水城 ありがとうございました。

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